酸味が爽やか 鶏もも肉のエスカべーチェ (マリネとの違いは?)

パエージャやアヒージョに比べると、あまり聞かない料理の名前だと思います。

フランス語はescabèche (エスカベーシュ)、スペイン語ではescabeche (エスカべーチェ)と呼びますが、酸味の効いたソースに漬け込む料理です。

鶏もも肉のエスカべーチェはさっぱりしてるので、特にこれからの季節におすすめです。
ボリュームもあるのでメインにもできます。

本日もレストランごっこを楽しみました。
ピカディージョもレシピ記事を書くつもりで、写真や作り方をまとめています。
メニューです。

【料理】
・鶏もも肉のエスカべーチェ
・少し火を入れすぎたローストビーフ
・ピカディージョのパンタパス

【ワイン】
・アルトス・イベリコス・クリアンサ

開栓してグラスに注いでるときに、ふわっと香るワインです。

熟感のあるラムレーズンのアロマ、クローブのスパイシーなニュアンス、鼻から抜ける樽香もあり、よく香るワインです。

丸みのある酸味で、甘みは穏やか、タンニンは中程度できめ細かいです。調和の取れたワインで尖ったところがなく飲みやすいですが、しっかりとした味わいがあります。

特にローストビーフにはよく合いました。
シンプルなグリルにも合いそうです。
おすすめ!

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エスカべーチェとはなんですか?

サクッと言うなら、ピクルスです。

エスカべーチェは焼いたり揚げたりした材料を、ビネガー、オリーブオイル、ハーブ、野菜など酸味の効いたソースで煮込んだあとに漬け込む料理が多いです。

しかし、火を通した材料を酢につけることがエスカべーチェではありません。

火を通してるかは関係ありません。
いちごのピクルスをスペイン語で「Fresas escabechadas」といいます。いちごが女性名詞で複数なので形が変わっていますが、これもエスカべーチェなのです。

レモン汁に漬けたらエスカべーチェではありません

ややこしいのですが、スペイン語ではレモン汁に漬けたものはセビチェ (ceviche) と呼び、エスカべーチェと区別されています。

セビチェはペルー発祥の料理で、白ワインや泡、日本酒にもよく合う料理で酒飲みにはたまりません。ペルー料理もおいしいので大好き。

エスカべーチェとマリナール (マリネ)との違い

基本的にエスカべーチェとマリナール (マリネ)は、別カテゴリーと考えたらよいです。

マリナール (マリネ)は味付けされた液体に材料を漬けて柔らかくしたり風味を付けることです。エスカべーチェは料理そのものを指しますが、マリネは材料を漬け込む調理方法を意味します。液体に漬け込むのでワインでもマリネになります。

ですから、基本的にエスカべーチェを使って違う料理を作ることはありません。でも、なんとかのマリネを使って別の料理を作ることはあり得ます。マリネは完成形で出されることもあるけど、下ごしらえとしても使われます。

エスカべーチェを使った違う料理があっても、これぐらいの程度になると思います。

Ensalada de queso con escabeche de tomate
チーズのサラダ トマトのピクルス添え

やはり完成している料理なので、そのまま添えるぐらいになるでしょう。

酢で漬け込んだ料理がエスカべーチェ、レモンやライム汁に漬け込んだ料理はセビチェ。
ワインでも日本酒でも、とにかく漬け込む調理方法がマリネです。

鶏もも肉のエスカべーチェ 材料とつくりかた

鶏もも肉のエスカべーチェは、フライパンひとつで作れる簡単料理です。次々と材料を炒めて、最後に酸味の効いたソースで煮込みます。

材料 (1人分)

玉ねぎは小さめだったので1個入れてますが、大なら半分でもよいかと思います。マリネ液を吸った玉ねぎをもも肉に乗せるので多めのほうがよいです。

マイクロリーフがなければ、好みの野菜を使ってください。

  • 鶏もも肉 1枚
  • 玉ねぎ (小) 1個 薄切り
  • 人参 1本 薄切り
  • パプリカ 半分 薄切り
  • ワインビネガー 100ml
  • 水 100ml
  • オリーブオイル 大さじ 2.5
  • ローリエ 1枚
  • ローズマリー 小さじ1
  • にんにく 1片 薄切り
  • 塩 適量
  • コショウ 適量
  • マイクロリーフ 適量

つくりかた

マリネ液が鶏もも肉にひたひた浸かる量は多いので、マリネ液をアロゼしながら、マリネ液を吸った玉ねぎを上に乗せて煮込みます。
もも肉は先に塩コショウしておいてください。

STEP
にんにくオイルを作ってもも肉を焼く

フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で炒める。
にんにくの香りが移ったらにんにくを抜く。

もも肉を皮目から弱火で脂を出しながらじっくり焼く。
マリネに焦げ臭はじゃまかなと思ってるので、焦がさないように弱火で焼いています。

皮目が焼けたら裏返してローズマリーを振りかける。もも肉を両面焼いたら取り出して、キッチンペーパーで油分を取っておく。

STEP
人参、玉ねぎ、パプリカを炒める

もも肉を焼いたフライパンでそのまま炒める。そうじもしなくてOK。

まず人参から、次に玉ねぎ、最後にパプリカを塩コショウで炒める。
中弱火ぐらいまで火力を上げて大丈夫。

STEP
ワインビネガー、ローリエ、水を入れてひと煮立ち

野菜が炒まったら、ワインビネガー、ローリエ、水をひと煮立ちさせて、もも肉をフライパンに戻す。

このときにソースを吸ってる野菜をもも肉の上に乗せる。

STEP
もも肉を20分間煮込む

蓋をして20分煮込む。
10分経ったら蓋を開けてソースをもも肉にスプーンでアロゼする。
もも肉の上に野菜を乗せて、蓋をして残りの10分煮込む。

20分経ったら火を止めて蓋を開けて冷めるまで置いておく。
冷めたら容器にもも肉、野菜の順に入れて冷蔵庫で冷やす。

お皿に盛り付けるときにマイクロリーフを上に乗せる。

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